太平洋ひとりタッパ

朝、駅に向かう途中、突然青空から「ホー…ホケキョ!」と完璧なウグイスの鳴き声が2、3回連続で聴こえた。罰が当たる気がした。

 

昨日の日記で「小田急ダイヤ改正で混雑解消は無かった」と書いた。

ところが今朝の通勤電車(小田急)では明らかに乗る人が少なく、焦る自分。「えっ!…ま、まさか、ダイヤ改正の効果がようやく!」と思い、通勤中ずっと昨日の日記を自分は恥じた。「小田急ごめん」と口パクしながら、多摩川を見つめた。

会社に着いてハッとした。今、学生が春休み中で、そのために電車が空いていただけなのでは。小田急への憎しみが今までよりも確固たるものになるのを感じた。「許すまじ小田急」と口パクしながら夕飯の焼きそばを炒めた。

 

昨日の日記で「本当の本当の本当にアメリカの銃規制に動きがあるかも」と書いた。

毎日、通勤の電車(小田急)ではTBSラジオ森本毅郎・スタンバイ」を聴いているのだが、今日の放送で件のアメリカ銃規制デモのことを取り上げていた。100万人以上の人が集まる大変な規模だったらしいのだが、有識者の方が言うには、それでもアメリカの銃規制実現の道のりはまだまだ遠いらしい。デモのスピーチにたまたまちょっと感動した自分が「アメリカまじヤバい!銃規制くるぅ!」と短絡的に1人で自慢気に振る舞ったところで、恥をばらまいただけだった。とは言うものの、規制実現に向けて頑張っている人達は立派であることに変わりない。

 

日曜の日中、自分は渋谷にいた。

目的は弁当箱の購入。自分は普段、会社の昼飯に弁当を持参して、昼時の空腹を解消している。これまでは容量1.3Lの100均タッパを利用していたのだが、いかんせんデカい。デカ過ぎる。カバンにすっぽり収まらないし、デカくてスペースが多いせいで食べ物もぐちゃぐちゃになるし、と「んもうぅ!」と膨れっ面の毎日。

「もう我慢の限界や!」と一念発起し、新しい弁当箱(というかタッパ)を入手すべく、特にあてもなく何となく渋谷へ来たのであった。

 

とりあえずダイソーへ。ここでいきなり大本命タッパに出会う。4点閉じの上にOリング密封という素晴らしいタッパ。デザインも清潔な薄いブルーでイカす。とは言え、まだ一店舗目。焦りは禁物である。一旦、ダイソーを出る自分。

 

そのまま近くのキャンドゥへ。自分はここ最近、死ぬほどキャンドゥに行っている。一週間7日の内、5日はキャンドゥに行っている。全然、死ぬほど行っていなかったが、自分はキャンドゥ好きである。100均の有名処というと、ダイソー、セリア、キャンドゥだと個人的に思っている。順位を付けるとしても、この順番だと思う。クオリティ、品数のダイソー。デザインのセリア。

そんな100円玉戦国時代にキャンドゥがどう食い込んでいるのかと言うと、程よい品揃え、程よいデザインだと自分は思う。多すぎない商品、広すぎない店内、ハイセンス過ぎないデザイン、あたりがキャンドゥの強みだと思う。良くも悪くも「普通」。そして、店内でエンドレスリピートされているキャンドゥ・マーチの中毒性。自分は先週から家に帰る帰り道ではまず脳内でキャンドゥ・マーチが頭に流れている。マスコットのワンドゥが可愛いんだ。ドゥ、ドゥ、ドゥ、ドゥ、ドゥ、キャンドゥ!

キャンドゥに入り、弁当箱になりそうなタッパを探す。全然良いのがなかったので、速攻で店を出た。

 

ここで自分は欲を出す。弁当箱(というかタッパ)、最上級の戒律。それは「108円以内」。その戒律を自分は破ってみたくなった。108円以上の弁当箱が見てみたくなったのである。ということで、近くの東急ハンズへ。

で、東急ハンズではご丁寧に弁当箱専用コーナーがありやがった。テンションだだ上がりである。オシャレでカッコよくてキュートでプリチィなお弁当箱が所狭しと鎮座している。「へっ。ちとおいらにゃぁ、ハイカラすぎやしねぇかい?」と1人うそぶき、照れながら860円(税抜き)の弁当箱を棚に戻す。周りは幸せそうな家族、熱々のアベック、キャッキャはしゃぐ友人グループ。みんな、お花見とかそういう楽しいイベントに向けて素敵なお弁当箱を選んでいるのであろう。「タッパタッパタッパタッパ…」と狂ったようにぶつぶつ呟き続けているようなむさ苦しい独身男がいてはいけない場所である。

 

浮気心でタッパではない、そういうほんまもんの弁当箱を目の当たりにしたが、食い物を詰め込むだけの箱に銭をポンポコ支払う自分ではない(貧乏なだけ)。しかし、東急ハンズ、やるじゃん。

 

勢いづいた自分は東急ハンズを出た後、無印良品にも足を伸ばす。が、無印良品にはタッパも弁当箱が見当たらなかった。あると思うのだが、自分が見つけられなかっただけかも知れない。というかもう疲れてしまっていたので、探しかたも雑だった。

 

1日の内に、おびただしい数の弁当箱、タッパを、見て、触って、吟味してきた。そして最終的に自分が選んだのは、結局ダイソーの最初のタッパであった。「弁当箱は108円」の戒律はまたしても守られた。

 

弁当なんて言っているが、自分が毎朝こしらえているのは、そんないいものではない。

タッパの9割に米を押し込み、後の1割に冷凍食品のおかずを3つ置くだけだ。いつも2、3分で完成する。

弁当と言うよりは、「人が食べることのできるものを入れた箱」という感じである。だからチマチマした仕切りなんて邪魔だし、二段重ねなんて論外。洗いやすく、漏れず、詰め込み易く、安い、100均タッパこそ理想の戦闘種族サイヤ人である(?)。

 

で、今日、月曜日。おニューのタッパで昼飯を食べたのだが、まぁ入れ物でご飯ってこんなに美味しく感じるかと大満足。今までの1.3Lバカでかいサイズから750mlにスリム化したし文句なしである。108円でこんなに幸せになる自分が悲しいわ。

 

明日は森友学園問題、財務省前理財局長の佐川氏の証人喚問である。ニュース盛り上がるぞぉー!

 

https://m.youtube.com/watch?v=Py2Z04IPYBE